【セッション撮影会検証】SIGMA 30mm開放の罠。僕が直面した「ピントと被写界深度」の新たな課題

撮影実践・検証

先日のスタジオでのセッション撮影会の速報レポートはすでに別記事でお届けしましたが、今回は一歩引いて、持ち帰ったRAWデータと冷静に向き合う回です。

機材選びを重ねて手に入れた「SIGMA 30mm F1.4 DC HSM | Art」をメインウェポンに据え、次なるリベンジへ向けて何が課題だったのかを検証していきます。

今回の装備と撮影時の「仕様」

今回のセッション撮影会では、以前から愛用している「SIGMA 30mm F1.4」を主役に据え、現場には念のため保険として「EF-S24mm F2.8 STM(パンケーキ)」もバッグに忍ばせて臨みました。

しかし、蓋を開けてみれば現場でのレンズ交換は必要なく、ほぼ全編をSIGMA 30mm一本で撮り切ることができました。撮影自体は非常にスムーズで、現場の段階では「なかなか上手くいったのではないか」という手応えすら感じていました。

しかし、自宅のPCモニターでデータを拡大した時、甘い部分や自分の意図から外れた部分が次々と浮かび上がってきたのです。

今回の撮影で固定していた設定は以下の通りです。

  • 絞り値:F1.4(開放固定)
  • シャッタースピード:液晶モニターで明るさを確認しながら随時調整
  • ISO感度:100または200に固定

絞りをF1.4の開放に固定し、ISO感度を低く抑えたことで、明るさやノイズ面で不満を感じる写真はほとんどありませんでした。ただ一つ、ホワイトバランスを「オート」のまま撮影したため、スタジオの光源によっては全体的に温かみのある黄色味を帯びている写真が目立ちました。このあたりの色味のコントロールについては、次回の現像回で詳しく検証・解説していきたいと思います。

浮き彫りになった最大の課題:「近距離におけるピントの限界」

色味以上に私が深刻な課題として受け止めたのが、「ピント」のコントロールです。

もちろん、カメラのAFが外れて意図しないところ(例えば手に持った小道具など)に合ってしまったという、純粋な失敗写真もゼロではありません。しかし、それ以上に悩ましいのは「被写体の顔にはピントが合っているのに、自分の意図した表現になっていない」という点でした。

具体的に言うと、モデルさんにグッと近づいて「バストアップ」の構図で撮影した写真です。 ファインダーや液晶を覗いている時は「顔に合っているからOK」と思っていましたが、PCの大画面で確認すると、たしかに顔の輪郭や目はシャープに写っているものの、少し手前にある胸のあたり(水着の衣装など、見せたいディテール)が浅い被写界深度(ピントの合う範囲の狭さ)によってボヤけてしまっていたのです。

これは、私の意図からはっきりと外れていました。 一方で、ウエストアップや膝上など、少し離れた位置から撮影した「少し引き気味」の構図では、ピントの芯が意図した場所にしっかりと収まっていました。

つまり、問題はレンズそのものではなく、「F1.4という圧倒的な明るさ(開放)のまま、近い距離でポートレートを撮る時のリスク」を私がコントロールしきれていなかった点にあります。

次回のリベンジに向けた「仕様変更」

この検証から導き出した、次なる対策は極めてシンプルです。

バストアップや顔のアップなど、被写体との距離が近いシチュエーションで撮影する際は、F値をF1.4の開放から「F2〜F3.5」あたりに意図して絞ること。これによって被写界深度を適度に深くし、ピントが合う範囲を少し広げることで、顔から衣装のディテールまでしっかりと芯を捉えられるように調整します。

「明るさを稼ぐために常に開放で撮る」のではなく、「表現したい構図や距離感に合わせてF値をコントロールする」。この当たり前の基本を、今回のセッション撮影会でようやく身をもって痛感しました。

8月2日には、早くも次のフォトセッションへの参加を予定しています。今回の検証で得た新しい「仕様」を武器に、今度こそ自分の意図通りのピントと描写を叩き出してきます。

そして、今回撮影した写真たちを、Lightroomを使ってどう理想のトーンに仕上げていくか——次回の「現像編」で、その具体的なプロセスをテンプレート化してお見せしたいと思います。


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