ライブ撮影用に、もう少し明るい望遠レンズが欲しい
現在使っているカメラはEOS Kiss X7。
レンズは、
- EF50mm F1.8 STM
- EF-S24mm F2.8 STM
- EF-S55-250mm F4-5.6 IS STM
- SIGMA 30mm F1.4 DC HSM | Art
の4本を使っています。
撮影するのはライブハウスでのライブ撮影、屋外の撮影会、ポートレート、フォトウォークなど。
その中で、最近特に困っているのがライブ撮影です。
ライブでは主にEF-S55-250mm F4-5.6 IS STMを使っています。
55mmから250mmまで使えるので、立ち位置を変えにくいライブ撮影ではかなり便利です。
ただ、一つ大きな問題があります。
暗い。
EF-S55-250mmは開放F4-5.6。ライブハウスのような暗い場所ではシャッタースピードを確保しようとするとISOをかなり上げる必要があります。
EOS Kiss X7の常用ISO感度はISO100~12800ですが、実際にはISOを上げれば上げるほどノイズ処理との戦いになります。
明るさを優先してシャッタースピードを落とせば、今度は動いている被写体がブレる。
EF-S55-250mmには手ブレ補正がありますが、レンズの手ブレ補正で防げるのはカメラ側の揺れであり、動いている被写体そのもののブレまでは止められません。
そこで考え始めたのが、
「望遠側でもF1.8前後で撮れる単焦点レンズが欲しい」
ということでした。
EF50mm F1.8では、かなり撮りやすかった
そう思うようになった理由は、EF50mm F1.8 STMでライブを撮った経験です。
50mmでは望遠が足りない場面もありますが、明るさについてはEF-S55-250mmより明らかに楽でした。
EF50mm F1.8 STMは開放F1.8。キヤノン公式でも160gの軽量な大口径単焦点として案内されています。
単純計算すると、F4からF1.8なら約2.3段、F5.6からF1.8なら約3.3段明るくなります。
もちろん実際のライブでは照明やシャッタースピードも毎回違うので、数字どおりにISOが下がるとは限りません。
それでも、
「EF50mm F1.8では撮れているのだから、もう少し望遠のF1.8があればいいのでは?」
というのが今回の機材選びの出発点です。
必要なのは「最高性能の85mm」ではない
最初は単純に「85mmで一番写りが良さそうなレンズ」を探していました。
しかし調べていくと、大口径で高性能な85mmほど大きく重くなります。
自分が現在使っているSIGMA 30mm F1.4 DC HSM | Artは435g。これくらいまでなら特に苦にならず使えています。
なので今回の条件を整理すると、
絶対に欲しいもの
- F1~F2.8程度の明るさ
- EOS Kiss X7で使えること
- ライブ撮影でAFが実用になること
- 予算5万円以内
できれば欲しいもの
- 3万円程度
- 400g前後の軽さ
となりました。
つまり欲しいのは、
最高性能の85mmではなく、「今のライブ撮影を改善できて、気軽に持って行けるレンズ」
です。
EOS Kiss X7では85mmでもかなり望遠になる
ここでもう一つ考えておかなければならないのが画角です。
EOS Kiss X7は約22.3×14.9mmのAPS-Cセンサーを搭載しています。
85mmを装着すると35mm判換算では約136mm相当。
135mmなら約216mm相当になります。
ライブハウスのような比較的狭い会場を考えると、216mm相当はかなり長い。
ステージから離れた位置なら便利そうですが、前方に入った場合には被写体が収まりきらない可能性があります。
その意味でも、最初の一本としては135mmより85mmのほうが使いやすそうです。
しかも今持っているEF-S55-250mmで、85mmと135mmそれぞれの画角は購入前に試すことができます。
これは買う前に必ず確認しておきたいところです。
候補レンズを比較してみる
候補1 Canon EF85mm F1.8 USM
今のところ第一候補です。
発売は1992年とかなり古いレンズですが、F1.8、425g、リングUSMによるAFという、今回欲しい条件にかなり近い仕様です。
しかも425gなので、現在使っているSIGMA 30mm F1.4 Artの435gよりわずかに軽い。
EOS Kiss X7の小ささをあまり損なわずに使えそうです。
2026年8月10日の調査では、カメラのキタムラで34,200円、マップカメラで36,800円の中古個体を確認できました。状態によって変動しますが、だいたい3万円台半ばを基準に考えられそうです。
新品についてはキヤノン公式オンラインショップではすでに販売終了となっています。
メリット
F1.8なので、現在のEF-S55-250mmから大きく明るくできます。
425gと軽く、USM搭載。スペックとこれまでSIGMA 30mm Artを持ち歩いてきた経験から判断すると、重量面で大きな負担にはならなそうです。
そして意外に大きいのが修理対応。
生産終了品ですが、キヤノンはEF85mm F1.8 USMの修理対応期間を2031年2月まで案内しています。古い中古レンズを買ううえでは安心材料になります。
デメリット
ズームできません。
85mm固定なので、ライブ撮影では自分が移動できない場合、構図を変えられなくなります。
また手ブレ補正もありません。
ライブの動体撮影ではF1.8を使ってシャッタースピードを上げることである程度対応できますが、静止した被写体を低速シャッターで撮る場合はEF-S55-250mmのISが恋しくなる可能性があります。
現在の機材から改善する点
一番大きいのは明るさです。
F1.8まで開けられるので、EF-S55-250mmを使っている現在よりISOを抑えたり、シャッタースピードを上げたりできる余裕が増えます。
EF50mm F1.8で感じている撮りやすさを、より望遠側で得られる可能性があります。
改善しない点
EOS Kiss X7そのものの高感度性能やAF性能が向上するわけではありません。
また、ズームの便利さも失います。
「暗い」という問題は改善できますが、「撮影位置から自由に構図を変えたい」という問題はむしろ難しくなります。
自分の用途との相性
かなり良さそうです。
ライブでは136mm相当の画角になり、EF50mmでは少し遠かった被写体を大きく撮れます。
屋外ポートレートでも使えます。
今回の用途の中では、一番バランスが良さそうです。
中古購入時の注意点
発売から長期間販売されたレンズなので、個体の製造時期や使用状態にはかなり差があるはずです。
レンズ内のカビ・クモリ・大きなゴミだけでなく、AF動作、USMの異音、ピント精度、絞りの動作などを確認したいところです。
ライブでF1.8を使う予定なので、可能ならEOS Kiss X7を持参し、実際に開放付近でAFを試してから購入したいです。
候補2 Lightdow 85mm F1.8 AF版
Lightdowには以前から85mm F1.8がありますが、メーカー公式サイトで現在確認できるEFマウント版はマニュアルフォーカスモデルです。
一方、Amazon.co.jpでは別商品として、EFマウント・STMオートフォーカス・F1.8をうたうモデルが掲載されています。販売ページ上では約340gという軽さも案内されています。
ここは今回調べていて少し気になった部分です。
メリット
F1.8で、販売ページどおり約340gなら非常に軽量です。
スペックだけを見ると、今回の条件にはかなり合っています。
デメリット
最大の問題は情報の少なさです。
今回の調査では、Lightdow公式サイト上でこのAF版に対応する製品ページを確認できませんでした。
Amazonの商品ページにはAF版がありますが、メーカー公式の仕様表や対応機種、ファームウェア、国内サポートなどを十分確認できていません。
動きのあるライブ撮影ではAF性能が非常に重要なので、ここが分からないまま購入するのは少し怖いです。
現在の機材から改善する点
スペックどおりならF1.8なので、EF-S55-250mmより大幅に明るくなります。
重量も軽くできます。
改善しない点
ズームできないこと、EOS Kiss X7自体の高感度性能などは変わりません。
さらにAF性能が未知数なので、暗所でのピント合わせについては純正85mmより不確定要素が増えます。
自分の用途との相性
ポートレートならかなり面白そうですが、ライブ撮影用として考えると慎重になりたいレンズです。
今回欲しいのは「85mm F1.8というスペック」だけではなく、「暗いライブハウスでちゃんとAFして撮れる道具」だからです。
中古購入時の注意点
中古以前に、まずAF版の正確な型番と販売元を確認したいです。
MF版とAF版の商品情報が混在しやすいため、「Lightdow 85mm F1.8」という名前だけで購入しないよう注意する必要があります。
候補3 SIGMA 85mm F1.4 DG HSM | Art
SIGMA 30mm F1.4 Artを使っているので、最初に気になったのがこのレンズです。
F1.4。
今回の候補の中ではさらに明るく、高い光学性能を優先して作られたArtラインのレンズです。
ただし、キヤノンEFマウント版を含め現在は生産完了品です。
メリット
F1.4という明るさ。
F1.8よりさらに約2/3段明るく、暗いライブでは少しでもシャッタースピードやISOに余裕を作れます。
スペックとこれまで30mm Artを使ってきた経験から判断すると、描写性能を優先するなら非常に魅力的です。
デメリット
問題はほぼこれです。
重い。
公式仕様ではシグマSA版で1,130g級の大型レンズで、EF用も同クラスのサイズです。
現在使っているSIGMA 30mm Artは435g。
二倍どころか、約2.5倍の重さになります。
さらに現在の中古価格も、価格.comでは9万円から、マップカメラで確認できた個体は115,800円でした。完全に今回の5万円という予算を超えています。
現在の機材から改善する点
明るさは間違いなく改善します。
F1.4まで使えるので、ライブ撮影ではISOとシャッタースピードの選択肢が増えます。
改善しない点
ズームできない点は同じです。
そして写真が撮れる可能性を上げる代わりに、持ち運びや取り回しという別の問題が発生します。
自分の用途との相性
性能だけを考えれば魅力的。
しかし今回の条件では合わないと判断しています。
Kiss X7は小型軽量なボディなので、1kgを超えるレンズを装着すると、今使っているシステムとはかなり違う運用になります。
「性能を求めすぎると大きく重くなる」という、今回最初に感じていた不安そのものです。
中古購入時の注意点
レンズの状態だけでなく、EOS Kiss X7とのAF動作確認はしておきたいです。
ただ、現状は中古でも予算を大幅に超えているため、今回購入する候補からはいったん外します。
候補4 Canon EF135mm F2L USM
135mm側で考えると代表的なのがEF135mm F2L USMです。
F2で、リングUSMを搭載したLレンズ。
スペックだけ見るとライブ撮影にかなり魅力があります。
しかしEOS Kiss X7では約216mm相当。
さらに重量750gです。
中古価格も今回確認した個体では約71,200~74,800円でした。
メリット
F2の明るさと長い焦点距離を両立できます。
ステージから距離のある会場なら強そうです。
デメリット
今回の条件では、重さ・価格・画角のすべてが少し厳しいです。
特に狭いライブハウスで216mm相当は、撮影位置によっては長すぎる可能性があります。
現在の機材から改善する点
EF-S55-250mmの135mm付近より大幅に明るくできるため、ライブ撮影時のISOやシャッタースピードには余裕ができます。
改善しない点
画角の自由度はありません。
むしろ85mmよりさらに撮影位置を選ぶレンズになります。
自分の用途との相性
大きな会場や後方からの撮影なら魅力的ですが、今回想定している「少し狭いライブハウス」では85mmを先に選んだほうが失敗が少なそうです。
中古購入時の注意点
レンズ状態、AF動作に加えて、購入前に750gという重量を実際に試したいです。
SIGMA 30mm Art程度を基準に考えている自分にとっては、数字以上に重く感じる可能性があります。
参考候補 Canon EF100mm F2 USM
調べていて少し気になったのがEF100mm F2 USMです。
85mmでも135mmでもありませんが、F2、460g、USMという仕様で、その中間を埋める存在です。
2026年8月の調査ではマップカメラで38,000円の中古個体を確認できました。
460gなのでSIGMA 30mm Artより25g重い程度。
条件から完全に外れる重量ではありません。
一方、キヤノンによる修理対応は2025年7月で終了しています。中古購入後の長期運用を考えると、EF85mm F1.8 USMより不安があります。
85mmが少し短いと感じた場合には面白い候補ですが、現時点では第一候補にはしません。
結局、何を優先するのか
今回調べてみて分かったのは、条件を増やせば増やすほどレンズは大きく、高くなるということでした。
F1.4。
高い描写性能。
高速AF。
大きなボケ。
全部欲しくなります。
でも、自分が今困っているのは、
EF-S55-250mmではライブハウスで暗い
という一点です。
EF50mm F1.8では、それなりに撮れています。
だとすれば、まず必要なのはF1.4の最高性能レンズではなく、
50mm F1.8と同程度の明るさを、もう少し望遠側で使えること。
そしてライブに持っていくのが嫌にならないこと。
ここを優先したほうが良さそうです。
現時点ではEF85mm F1.8 USMが第一候補
スペックとこれまでの撮影経験から判断すると、現時点ではCanon EF85mm F1.8 USMが第一候補です。
F1.8。
425g。
USM。
中古3万円台。
どれか一つが突出しているわけではありません。
むしろ、その全部がちょうどいい。
SIGMA 85mm F1.4 Artのほうが性能面では魅力があります。
EF135mm F2L USMならもっと遠くから撮れます。
LightdowのAF版が販売ページどおり動作するなら、さらに軽くできます。
それでも今の自分には、EF85mm F1.8 USMの「そこまで大きくも重くも高くもない」という部分が一番魅力的に感じています。
カメラを始めたばかりだと、どうしてもスペックの高いレンズが欲しくなります。
でも実際に何度か撮影してみると、
一番性能の高いレンズではなく、自分が困っていることを必要十分に解決してくれるレンズを選ぶ
という考え方も大事なのかもしれません。
ただし、まだ購入はしていません。
まずは手持ちのEF-S55-250mmを85mmに固定して、実際のライブハウスで画角を確認してみる予定です。
そこで「85mmなら使えそう」と判断できれば、中古のEF85mm F1.8 USMを本格的に探してみようと思います。
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