導入 前回のLightroom現像回では、失敗写真が「RAWデータ」の力で救えることに感動しました。しかし、どれだけ現像技術が向上しても、現場で失敗した露出(明るさ)の代償からは逃れられません。今回は、私がライブハウス撮影で経験した「白飛び」と「暗転」という二つの過酷な現場設定の失敗と、そこから学んだ露出の三要素の重要性について綴ります。ストロボ等の照明機材を導入する前の、今の装備でいかにして限界突破を図るか。その挑戦の記録です。
1. 失敗写真①:ISO 12800という「禁断のブースト」が招いた白飛び
- ライブハウス撮影において、ISO感度は「AUTO」の6400上限で撮影することが私のルーティンでした。しかし、暗い現場で「もっと明るく撮らなきゃ」という焦りから、今回は手動で「ISO 12800」に設定。絞り(F3.5〜4.0)とSS(1/350)は以前の設定を維持したまま、強引に感度だけを上げました。
- 結果は惨敗。明るくはなりましたが、照明が直撃した箇所は白飛びし、データの階調が完全に消失していました。

2. 失敗写真②:ISO AUTOのまま、SS頼みで沈んだ「暗転」の瞬間
- 次に、ISOをAUTOに戻し、絞りも開放付近にしたまま、SSを1/350で固定。しかし会場の暗転や、カメラ任せのISO AUTO(上限6400)では光量が足りず、推しの姿が闇に溶け込んでしまいました。

3. 現像でどこまで救えるか?(Before/After比較)
それぞれの写真をLightroomで限界まで現像してみます。
- 白飛び写真: ハイライトを下げても、データが消失した部分は「のっぺりとした白」のままで、質感は戻りませんでした。
- 暗転写真: 明るさを無理に上げようとするとノイズが目立ってしまうため、逆に黒潰れした部分を、「雰囲気のある演出」として活かす現像を施すと、一枚の作品として成立しました。
- ここから学んだのは「暗さは演出として言い張れるが、白飛びはデータの破綻であり、現像ではどうにもならない」という決定的な事実です。


4. 二つの失敗に共通する「本当の敗因」
- エンジニア的考察: 露出の三要素(ISO・絞り・SS)を別々に動かした「設定の分断」が元凶。ライブハウスという環境において、これらはワンセットで連動させ続けなければならない。
5. 次回への自分ルール:限界のその先へ
今の機材と設定で戦うために、ライブ撮影をする際は以下の暫定ルールを定めました。
- ISO感度: 12800〜25600を手動設定でテスト運用する。
- SS: 被写体ブレしない限界値(1/350以上)を死守する。
- 絞り: 会場の明るさに応じてF4.0〜F5.6で可変させる。(レンズによってはF3.5)
7月中にライブ撮影できるグループのライブを見に行く予定なので、そこで実践してみようと思います。
次回は、久しぶりの撮影実践編です。屋外での団体撮影会で、水着の女の子をたくさん撮影してきました。
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