2026年7月2日、東京サマーランドで開催された**近代麻雀水着祭(以下、キンマー)**に参加しました。
当時も、EOS Kiss X7とEF-S55-250mm F4-5.6 IS STMを使った撮影についてブログで振り返っています。
→ 前回のキンマーでEOS Kiss X7+55-250mmを使った撮影記
あれから約3か月。
その間に、F値による写りの違いや背景までの距離、被写界深度、焦点距離による背景ボケなど、いくつかの撮影実験をしてきました。
9月29日にもう一度キンマーへ参加する予定なので、その前に7月の写真や撮影データを改めて見返してみることにしました。
今回やりたいのは、前回の撮影を「失敗だった」と評価し直すことではありません。
当時は良いと思っていた写真や設定を今見ると、良かったと思う理由も、改善できそうなところも、以前より細かく考えられるようになったと感じています。
今回は、7月の自分がどんなことを考えて撮っていたのか。そして、今振り返ると次回どこを変えたいと思うのかを整理します。
前回はどんな設定で撮っていたのか
まず、7月2日に使っていた機材と主な撮影設定を振り返ります。
キャプション:2026年7月2日の近代麻雀水着祭で使用した主な撮影設定
| 項目 | 前回の設定 |
|---|---|
| カメラ | Canon EOS Kiss X7 |
| レンズ | Canon EF-S55-250mm F4-5.6 IS STM |
| 撮影モード | M |
| 絞り | F4〜F5.6の開放中心、一部F9.5 |
| シャッタースピード | 主に1/90〜1/350秒程度、一部1/60秒 |
| ISO | オート |
| ホワイトバランス | オート |
| AF | ワンショットAFだった可能性が高い |
| AFポイント | 中央1点だった可能性が高い |
| 記録形式 | RAW+JPEG |
※AFモードとAFポイントについては、当時の記憶をもとにしています。
絞りはほぼ開放でした。
当時は細かく意図を決めていたわけではなく、「明るく撮るなら開放」「背景をぼかすなら開放」という感覚で使っていたと思います。
一方で、奏星凛さんを撮影したときには、一部でF9.5まで絞っています。
これは「絞ると細部まできれいに写る」「解像感が上がる」といった話を聞き、実際に試してみたかったからでした。
今見ても、前回の時点ですでにできていたことはあった
今回改めて振り返ってみて、前回は何も考えずに撮っていたわけではなかったことにも気づきました。
撮影位置からまず「こういう構図にしたい」と考え、それに合わせてズームリングを動かしていました。
一つの立ち位置からも、全身、膝上、ウエストアップ、バストアップと構図を変えて撮ることは意識していました。
撮影エリアによっては左右へ移動する自由もあり、他のカメラマンが多くなければ立ち位置を変えながら撮っています。
そして、F9.5を試したこともそうです。
当時は被写界深度や背景距離まで整理して理解していたわけではありません。それでも「設定を変えたらどう写るんだろう」と、実際の撮影で試していました。
今振り返ると、こうした部分は前回の時点ですでにできていたことだったと思います。
実際には55mmをかなり使っていた
今回、2026年7月2日に撮影したRAWデータを焦点距離ごとに集計しました。
総撮影枚数は2,867枚です。
キャプション:2026年7月2日に撮影したRAWデータ2,867枚の焦点距離別内訳
| 焦点距離 | 撮影枚数 | 割合 |
|---|---|---|
| 55mm | 1,224枚 | 約42.7% |
| 56〜99mm | 654枚 | 約22.8% |
| 100〜134mm | 714枚 | 約24.9% |
| 135〜199mm | 223枚 | 約7.8% |
| 200〜250mm | 52枚 | 約1.8% |
| 合計 | 2,867枚 | 100% |
自分の感覚では、100〜200mmあたりをもっと多く使っていたつもりでした。
ところが実際には、55mmだけで全体の約43%を占めています。
この55-250mmを撮影会で使ったのは、これまでほぼキンマーだけです。普段はライブ撮影で使うことが多いため、そのときの「望遠側をよく使っている」という感覚と、今回の記憶が混ざっていた可能性があります。
さらに、キンマーで現像して残した写真には、ウエストアップやバストアップ程度の構図もありました。
自分の中では「こういう写真なら135〜200mmくらいで撮っていたはず」というイメージがありましたが、実際に見返すと、55mmでは全身を収めた写真が圧倒的に多い一方で、ニーアップやウエストアップまで寄った写真も複数ありました。
一方、自分が見返して好印象だったウエストアップやバストアップ程度の写真は、100mm前後で撮ったものが比較的多く残っています。
ただし、55mmで撮った写真も複数現像しているので、「100mmの方が良かった」という話ではありません。撮りたい構図や、そのときの撮影距離によって使いやすい焦点距離が変わっていたと考える方が自然です。
EOS Kiss X7はAPS-C機なので、55mmで撮影すると35mm判換算で約88mm相当の画角になります。
サマーランドでは、立っている被写体でも座っている被写体でも、全身を収められる程度の撮影距離を取れる場面がありました。
もともと全身写真は撮るつもりでしたが、今回改めて見返すと、7月2日は自分が思っていた以上に全身を収めた写真が多かったという印象です。
今回の集計で、自分が「よく使っていたつもりの焦点距離」と、実際に使っていた焦点距離は必ずしも一致しないことが分かりました。
背景をぼかすなら開放、だけではなかった
前回は、背景をぼかしたいならF値を小さくする、という考え方がほぼすべてでした。
被写体と背景の距離については、まったく意識していませんでした。
ところが、その後に背景までの距離を変えて撮影する実験をしてみると、同じような設定でも背景との距離によってボケ方が変わることが分かりました。
→ 背景までの距離を変えるとボケ方がどう変わるか比較した実験
前回のキンマーの写真も、この視点で見ると印象が変わります。
自分が写真を見返した印象では、55mm・F4で撮った写真でも背景の人物や設備の存在感がかなり残っているものがあります。
一方で、100mm・F9.5でも、背景がある程度ぼけて被写体へ視線が向きやすいと感じる写真がありました。
166mm・F5.6で撮った写真でも、背景との分離は分かりやすく感じます。
当時は「背景をぼかす=開放」と考えていましたが、今なら、
F値だけでなく、焦点距離、被写体との距離、背景までの距離を一緒に考える必要がある
と分かります。
開放を使ったこと自体が間違いだったわけではありません。
ただ、「背景をぼかしたいから、とりあえず開放」という考え方だけでは、撮り方の選択肢が少なかったのだと思います。
背景の「ボケ量」だけでなく、「何が写るか」も見たい
背景については、もう一つ反省があります。
前回の写真には、他のカメラマンや施設の設備が背景に入り込んでいるものがかなりありました。
キンマーは多くのカメラマンが参加するイベントなので、完全に避けるのは難しいと思います。
それでも、撮影位置を左右に変えられる場面はありました。
ほんの少し位置を動かすだけでも、
- 他のカメラマンと被写体が重ならない場所を探す
- 柱や設備が頭の後ろに来ないようにする
- 背景まで距離を取れそうな方向を探す
といったことはできたはずです。
前回は「背景がどれだけぼけるか」以前に、そもそも背景に何が写るかを見る意識が足りなかったと思います。
「背景をぼかすこと」と「背景を整理すること」は、似ているようで別の話でした。
次回はボケ量だけでなく、ファインダーの中の背景そのものを見る余裕も持ちたいです。
F9.5で撮った写真がきれいに見えたのは、なぜだったのか
前回の中でも特に印象に残っているのが、奏星凛さんをF9.5で撮った写真です。
自分には、顔だけでなく髪や衣装まで被写体全体が比較的くっきり見え、それでいて背景もある程度整理されて見え、被写体へ自然に目が向く写真に感じられました。
モノクロで現像した一枚も、肌や衣装がきれいに見え、今見ても気に入っています。
実際にこの日にF9.5で撮影した奏星凛さんの作例は、Instagramにも掲載しています。
今回改めてデータを確認すると、F9.5で撮った写真の条件は次の通りでした。
キャプション:F9.5で撮影した作例の共通設定。焦点距離のみ55mm・70mm・100mmで変化
| 項目 | 撮影条件 |
|---|---|
| F値 | F9.5 |
| シャッタースピード | 1/180秒 |
| ISO | 100 |
| 焦点距離 | 55mm・70mm・100mm |
焦点距離以外は同じ条件です。
当時は、「F値を絞ったから細部まできれいに写った」と考えていました。
ただ、今振り返ると、それだけでは説明できなさそうです。
この日は前日から天候が不安定で、午前中には雨も降っていました。
午後も曇り空が中心でしたが、何度か晴れ間が見え、太陽の光が差し込む時間がありました。
自分が気に入っているF9.5の写真には、そうしたタイミングで撮れたものがあります。
同じ焦点距離・同じ撮影距離で比べれば、開放時よりF9.5まで絞った方が被写界深度は広くなります。
ただし、それが写真をきれいに感じた主な理由だったとは断定できません。
ISO100・1/180秒で撮影できるだけの光があったこと、焦点距離、ピント、ポーズ、背景までの距離など、複数の条件が組み合わさって見え方が決まっていた可能性があります。
特に背景については、写真を見る限り、被写体と背景の間にある程度距離があった可能性があります。ただし、当時背景距離を測っていたわけではないので、ここは断定できません。
F9.5がこの場面で「正解だった」と言い切ることもできません。
それでも、自分の印象としては、F9.5でも被写体をきれいに見せながら、背景もある程度整理された写真が残っています。
だからこそ、次回も条件を変えながら改めて確かめてみたいと思っています。
被写界深度については、直近で広角側から逆方向の撮り方も試しています。
→ 背景をぼかすだけが写真じゃない。パンフォーカスっぽい写真を撮ってみる。24mm・F2.8〜F11で近所を撮影実験
暗くなったとき、シャッタースピードを下げた判断も見直したい
前回の記事を読み返して、特に見方が変わったのがシャッタースピードです。
撮影中、雲が出てきて周囲が薄暗くなった場面がありました。
そのとき、同じ設定のまま撮ると写真が暗く写るようになったため、シャッタースピードを下げています。
当時の記事では、この対応を「正解だった」と考えていました。
しかし今回、改めて撮影データを確認すると、第3部で撮った写真の中には1/60秒や1/90秒までシャッタースピードを下げているものがありました。
その時間帯でも自分が気に入っている写真は撮れていますし、シャッタースピードだけで写真の良し悪しを決めることはできません。
ただ、今回写真を見返した印象では、比較的気に入っているカットは1/125秒以上、特に1/350秒以上で撮ったものに多くありました。
だからといって、「速いシャッタースピードなら良い写真になる」という話ではありません。
今回反省したいのは、当時の自分が、
「暗く写ったから、とりあえずシャッタースピードを下げる」
と判断していたことです。
ISOはオートにしていたにもかかわらず、実際にどの程度まで上がっているのかを細かく確認した記憶がありません。
人物を撮っている以上、シャッタースピードを下げれば、被写体自身の動きを止められる余裕も小さくなります。
当時は「明るく写せたから設定変更は成功」と考えていました。
今なら、明るさだけでなく、人物の動きを止めることまで含めて判断したいと思います。
撮影実験をしてから、前回の写真の見え方が変わった
ここ数週間は、背景ボケや被写界深度についていくつか撮影実験をしてきました。
背景までの距離を変えたり、焦点距離を変えたりして実際に撮ってみると、以前は「F値の違い」として見ていたものが、それだけではないことが少しずつ分かってきました。
焦点距離についても同じです。
前回は、まず構図を決め、その構図になるようにズームしていました。
それ自体は今も悪い方法だとは思っていません。
ただ、そのときは焦点距離を変えることで、背景の見え方までどう変わるかは意識していませんでした。
さらに、被写界深度について考えるようになったことで、ポーズによる人物の前後差も気になるようになりました。
顔にピントが合っていれば十分、と考えるだけでなく、手や腕、衣装などがどのくらい前後しているかによって、必要なF値も変わります。
前回の写真を否定する材料が増えたというより、同じ一枚から考えられることが増えたという感覚の方が近いです。
9月29日は「設定を決める」より、「理由を持って変える」
次回も、最初からすべての設定を正解にできるとは思っていません。
ただ、前回と大きく変えたいことがあります。
それは、設定を何となく変えるのではなく、なぜその設定にするのかを考えて撮ることです。
前回は基本的に開放。
暗くなればシャッタースピードを下げる。
焦点距離は構図に合わせる。
それぞれの判断そのものが、すべて間違いだったわけではありません。
でも今は、
- 人物の前後差を見て絞りを考える
- 人物の動きを止められるシャッタースピードを意識する
- 背景との距離を見る
- 背景に何が入るかを見る
- 焦点距離によって背景がどう変わるかを見る
という判断材料が増えました。
9月29日の具体的な撮影設定や、どんな場面でF値や焦点距離を変えるかについては、次の記事で改めて整理する予定です。
今回はその前段階として、「前回を見返したら何を変えたいと思ったのか」を整理できただけでも十分でした。
前回を否定するのではなく、見えるものが増えた
7月のキンマーを振り返ってみると、今でも好きな写真はあります。
構図を考えて撮れていた場面もありますし、F9.5を試してみたように、自分なりに撮り方を変えようとしていた部分もありました。
一方で、背景との距離はまったく見ていませんでした。
暗くなったときは、具体的な数値を十分に確認せずシャッタースピードを下げていました。
焦点距離についても、自分が実際にどの画角をよく使っていたのかさえ、今回集計するまで正しく把握できていませんでした。
前回の撮影が失敗だったわけではありません。
ただ、同じ写真や同じEXIFを見ても、7月の自分より今の方が考えられることは増えています。
9月29日のキンマーでは、直近の撮影実験で得た考え方を実際の人物撮影でどこまで使えるのか、確かめてみるつもりです。
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