EOS Kiss X7のライブ撮影、設定がようやく固まってきた。ISO12800・F2.8〜F4で新宿SAMURAIを撮る

撮影実践・検証

2026年8月25日、新宿SAMURAIでライブ撮影をしてきました。

今回使ったのは、EOS Kiss X7とEF50mm F1.8 STMです。

ライブ撮影でISO12800を使うのは、今回が初めてではありません。

以前にも、暗いライブハウスで被写体ブレを減らすため、ISO12800に固定して撮影したことがあります。

【ISO12800固定でライブ撮影した過去記事】

そのとき使っていたのは、EF-S55-250mm F4-5.6 IS STM。

ライブ撮影では使いやすい望遠ズームですが、F値はF4-5.6なので、今回使った単焦点レンズと比べると暗いレンズです。

当時の自分が考えていたのは、かなり単純でした。

「ISO感度を12800まで上げれば、シャッタースピードを速くして被写体ブレを減らせるのではないか」

実際、シャッタースピードを速くすることはできました。

一方で、写真にはかなりノイズが残り、現像にも苦労しました。

そして今振り返ると、その頃はまだ「適正露出」という言葉についてもろくに理解していませんでした。

ISO感度、F値、シャッタースピードをどう組み合わせて必要な明るさを確保するのか。

そこまで考えて撮影できていたとは言えません。

そこで今回は、前回と同じISO12800を使いつつ、もう少し露出を意識して撮影してみることにしました。

そのために持ち込んだのが、F1.8まで使える単焦点レンズです。

手持ちの明るい単焦点レンズの中で最も焦点距離が長かったのがEF50mm F1.8 STMだったので、今回は50mmを選びました。

つまり、

「50mmでライブを撮ってみたかった」

ことが今回の出発点ではありません。

もっと長い明るい単焦点レンズを持っていたら、そちらを選んでいたと思います。

今回試したかったのは、

明るい単焦点レンズを使って光量に余裕を作ったうえで、ISO12800をどう使うか。

そこでした。

結果として今回、自分がEOS Kiss X7で屋内ライブを撮るときの基本的な考え方が、かなり見えてきたように思います。


今回の基本設定

今回の撮影設定は、だいたい次のような範囲でした。

項目設定
カメラCanon EOS Kiss X7
レンズEF50mm F1.8 STM
撮影モードマニュアル
ISO感度ISO12800固定
F値主にF2.8〜F4
シャッタースピードおおむね1/1000〜1/2000秒
フォーカスAF中心、一部MF
撮影位置下手側・前から3列目付近

今回の新宿SAMURAIは、以前撮影した新宿WALLYよりも、体感ではステージが明るく感じました。

もちろん、ライブハウスの照明は曲や演出、立ち位置によって大きく変わります。

単純に「この会場ならこの設定」と決められるものではありません。

その中で今回は、

ISO12800を固定する。

F値をF2.8〜F4あたりに置く。

そこまでをある程度基本形として決めて、残ったシャッタースピードをその場の明るさに合わせて調整する、という撮り方をしていました。

以前よりも、撮影中に考えることがかなり整理されてきた感覚があります。


ISO12800そのものではなく、使い方を考えるようになった

今回もISO感度は12800に固定しました。

EOS Kiss X7では、ISO感度を手動で設定する場合はISO12800まで選択できます。

一方、ISOオートでは上限がISO6400になります。

ライブ撮影で、

  • ある程度速いシャッタースピードを使いたい
  • F値も必要以上に開けたくない

と考えると、自分が撮ってきた環境ではISO6400では明るさが足りないと感じることがありました。

そのため、今回もISO12800を使っています。

ただ、前回ISO12800を使ったときとは、自分の中で目的が少し違いました。

前回は、

「ISO12800にすればシャッタースピードを速くできる」

という部分にかなり意識が向いていました。

今回は、

「ISO12800を使ったうえで、F値とシャッタースピードをどう組み合わせれば、自分が扱いやすい写真を残せるのか」

というところまで考えています。

ISO12800を使えば当然ノイズは目立ちやすくなります。

だからといって、

「ライブ撮影ならISO12800が正解」

という話ではありません。

逆に、

「ISO12800はノイズが多いから使わない方がいい」

と単純に考えているわけでもありません。

自分が必要としているF値とシャッタースピードを確保するために、EOS Kiss X7ではISO12800が必要になる。

今はそのように考えています。


明るい単焦点を持ち込んだけれど、F1.8固定にはしなかった

今回EF50mm F1.8 STMを持ち込んだ一番の理由は、前回よりも明るいレンズで撮影してみたかったからです。

前回使ったEF-S55-250mm F4-5.6 IS STMに対して、EF50mm F1.8 STMならF1.8まで開けられます。

単純に考えれば、

「暗いライブハウスならF1.8で撮ればいい」

となりそうです。

ですが、今回はF1.8を基本設定にはしませんでした。

主に使ったのはF2.8〜F4です。

理由は、動いている人物を撮るうえで、ある程度ピントが合って見える範囲を確保したかったからです。

F値を小さくすれば多くの光を取り込めます。

その一方で、被写界深度は浅くなります。

【F値を変えて撮り比べた撮影実験】

ライブでは、被写体もこちらも完全に静止しているわけではありません。

F1.8の明るさは魅力的ですが、常にF1.8で撮るよりも、光量に余裕があるなら少し絞った方が自分には扱いやすいのではないか。

今回はそう考えました。

ここで自分にとって重要だったのは、

明るい単焦点レンズを持ち込む=常に開放で撮る

ではなかったことです。

F1.8まで使えるレンズだからこそ、F2.8やF4を選ぶ余裕もあります。

そして、本当に光量が足りなくなったときにはF1.8まで開けられる。

今回はF1.8を、

基本設定というより、必要なときに使える余力

として残していた感覚に近いです。

前回は暗めのズームレンズだったため、F値そのものにあまり選択肢がありませんでした。

今回は明るい単焦点を使ったことで、

「使える一番明るいF値で撮る」のではなく、「その場で必要なF値を選ぶ」

という考え方ができるようになりました。


撮影中に主に動かしたのはシャッタースピード

ISO12800とF2.8〜F4をある程度基本形として決めたことで、今回の撮影中に考えることはかなりシンプルになりました。

基本的には、

ISOは12800。

F値はF2.8〜F4あたり。

そこまで決めたうえで、

その場の照明に合わせてシャッタースピードを動かす。

という撮り方です。

結果として、今回のシャッタースピードはおおむね1/1000〜1/2000秒の範囲になりました。

ただし、

「ライブ撮影では1/1000秒以上必要」

とか、

「1/2000秒まで上げた方がいい」

という意味ではありません。

今回も最初から、

「1/1000秒と1/2000秒を比較してみよう」

と考えていたわけではありません。

ISO感度とF値をある程度決めたうえで、写真が必要以上に暗くならないようにシャッタースピードを調整していた結果、そのくらいの数値になることが多かっただけです。

考え方だけを見ると、絞りを決めてシャッタースピードをカメラに任せるAvモードに少し近いところがあります。

もちろん今回はマニュアルモードなので、シャッタースピードを決めているのも自分です。

それでも以前は、

「ISOはいくつにする?」

「F値はいくつにする?」

「シャッタースピードはいくつにする?」

と3つ全部をその場で考えていました。

それが今回は、

「ISOとF値には自分なりの基本形があり、撮影中は主にシャッタースピードを調整する」

ところまで整理できました。

今回の撮影で設定が固まってきたと感じたのは、具体的な数値以上に、この部分です。


前回よりも「撮影時の明るさ」を意識するようになった

今回、もう一つ意識していたのが撮影時の露出です。

前回ISO12800で撮影したときは、とにかく被写体ブレを減らしたくて、シャッタースピードを速くすることにかなり意識が向いていました。

当時は「適正露出」という言葉についてもろくに理解していなかったので、

「ブレずに撮れたか」

は見ていても、

「撮影した写真に必要な明るさをどの程度残せているか」

という部分までは、あまり考えられていませんでした。

今回はそこを変えたかった、というのもあります。

ISO12800を固定し、F値をF2.8〜F4あたりに置いたうえで、必要以上に暗い写真にならないようにシャッタースピードを調整しました。

実際に撮った写真をLightroomで見ていても、

ISO12800であっても、撮影時点である程度明るさを確保できている写真の方が、自分には扱いやすい

と感じました。

これは今回の撮影結果から受けた自分の印象であって、すべての撮影条件で同じ結果になると断定するつもりはありません。

高ISOで撮影した写真は、もともとノイズが目立ちやすくなります。

さらに暗い部分を現像で大きく持ち上げれば、それまで目立ちにくかったノイズも見えやすくなります。

だからといって、単純に写真を明るく撮ればいいという話でもありません。

ライブでは強い照明が直接当たる場面もあります。

暗部を明るくすることだけを考えて、顔やステージ照明が白飛びしてしまっては意味がありません。

今のところ自分の中では、

「できるだけ明るく撮る」ではなく、「極端な露出不足の状態で持ち帰らない」

くらいの考え方が近いです。

前回と同じISO12800を使っていても、その使い方についてはかなり考え方が変わりました。


設定が固まってくると、別の問題が見えてきた

設定について考えることが少し減ってくると、今度は別の部分が気になるようになりました。

今回の撮影位置は、下手側の前から3列目付近です。

ライブフロアの観客の中から撮っているので、自分とステージの間にも当然人がいます。

そのため、

「今撮りたい」

と思った瞬間に前の人の頭が入ったり、身体や腕で被写体が隠れたりして、シャッターを切れないことが何度もありました。

ただ、これは単純な撮影の失敗とは考えていません。

ライブフロアの観客の中から撮影する以上、ある程度は避けられない撮影条件

だと思っています。

自分の写真を優先して、周囲の観客の視界を遮るような撮り方をするつもりもありません。

基本的には、自分が普通に立っている視点の高さから撮影します。

その高さから被写体が見えなければ、その瞬間は撮れない。

今回はそのくらいの割り切りで撮っていました。

もちろん、上手側や下手側の端を確保できていて、自分の後ろに観客がいないことを確認できるような状況なら、撮影できるアングルの選択肢は増えると思います。

ただ、観客の中でカメラを頭上に掲げることを前提に撮影方法を考えることはありません。

設定だけでは解決できない、

「どこから撮るのか」

という条件も、ライブ撮影ではかなり大きいことを改めて感じました。


50mmは使えた。でも、もっと長くてもよさそうだった

今回使ったEF50mm F1.8 STMについても、実際にライブで使ってみて分かったことがありました。

今回50mmを選んだのは、

50mmが今回のライブに最適だと思ったからではありません。

手持ちの明るい単焦点レンズの中で、最も焦点距離が長かったからです。

今回の目的は、前回使ったズームレンズよりも明るいレンズを使うことでした。

もし85mmなど、もっと長い明るい単焦点レンズを持っていれば、そちらを持ち込んでいたと思います。

では50mmでは短すぎたのかというと、そうでもありませんでした。

前から3列目付近という撮影位置だったこともあり、

「近すぎて使えない」

とも、

「短すぎてまったく撮れない」

とも感じませんでした。

50mmでも十分ライブ撮影はできました。

一方で、撮っているうちに、

「もう少し一人を大きく写したい」

と思う場面もありました。

これまでライブ撮影について考えるときには、

「もっと明るく撮りたい」

「もっと速いシャッタースピードを使いたい」

といった露出設定の問題を強く意識していました。

今回、明るい単焦点を使って設定に少し余裕ができたことで、次に気になり始めたのが焦点距離です。

50mmでは撮れないわけではない。

むしろ今回の位置なら十分使える。

そのうえで、もう少し長い焦点距離も使ってみたい。

今はそんな段階です。

【焦点距離を変えて撮り比べた撮影実験】

具体的に何mmが適しているのかについては、今回の記事では結論を出しません。

撮影位置によって必要な焦点距離も変わるので、これはまた別の課題として考えていこうと思います。


今回は一部でMF撮影も試した

今回、もう一つ試していたことがあります。

一部の写真を、AF(オートフォーカス)ではなくMF(マニュアルフォーカス)で撮影しました。

動いている人物をライブ中にMFで追うのはかなり難しいだろうと思っていました。

実際に簡単だったわけではありません。

ただ、試してみると、

思っていたより使える場面もありました。

今回はライブ撮影全体の設定を振り返る記事なので、MFについてはここまでにしておきます。

MFで何枚撮ったのか。

どのくらいピントが合ったのか。

F値によって結果がどう変わったのか。

前後に動く場合と横に動く場合では違いがあったのか。

このあたりは、次回の記事で改めて写真を確認しながら整理する予定です。


「ISO12800で撮る」から「ISO12800をどう使うか」へ

今回の新宿SAMURAIでの撮影は、前回ISO12800を使ったライブ撮影の続きでもありました。

前回は、

ISO12800まで上げれば、シャッタースピードを速くして被写体ブレを減らせる。

というところまでは分かりました。

ただ、そのときは暗めのズームレンズを使っていて、自分自身も露出について十分に理解していませんでした。

そこで今回は、F1.8まで使える明るい単焦点レンズを持ち込みました。

ISO12800を使うこと自体は前回と同じです。

しかし今回は、

ISO感度、F値、シャッタースピードをどう組み合わせて必要な明るさを確保するのか

を意識しながら撮影しています。

その結果、今のところ自分がEOS Kiss X7で屋内ライブを撮るときの基本形は、

ISO12800を固定する。

F値はF2.8〜F4あたりを基本にする。

必要ならF1.8まで開ける。

その場の照明に合わせてシャッタースピードを調整する。

という形になってきました。

もちろん、これはライブ撮影全般のおすすめ設定ではありません。

今回の新宿SAMURAIは比較的明るく感じましたし、会場や照明、被写体の動き、撮影位置、使うレンズが変われば、必要な設定も変わります。

あくまで、

今のEOS Kiss X7と、自分がこれまで経験してきたライブ撮影の中で見えてきた基本形

です。

それでも以前は、

「ISOはいくつにするのか」

「F値はいくつにするのか」

「シャッタースピードはいくつにするのか」

を毎回ゼロから考えていました。

そこから、

どの設定をある程度固定して、どの設定を現場で調整するのか

を自分なりに決められるところまで来ました。

そして設定についての迷いが減ったことで、今度は撮影位置や焦点距離のような、設定だけでは解決できない部分が気になるようになっています。

今回50mmを使ったのも、50mmそのものを試したかったからではありません。

明るい単焦点を使いたくて、手持ちの中で一番長かったのが50mmだった。

実際に使ってみると十分撮れた。

でも、もっと長い焦点距離でも撮ってみたいと思った。

以前は、

「まず明るく、ブレずに撮るにはどうすればいいのか」

を考えていました。

そこから少しずつ、

「どの位置から、どのくらいの大きさで、どう撮りたいのか」

という次の問題に移り始めています。

今回の撮影で一番大きかったのは、何か一つの「正解設定」を見つけたことではありません。

前回ISO12800を使ったときよりも、露出を意識しながら、自分で設定を組み立てられるようになったこと。

そして、

「ISO12800で撮るかどうか」ではなく、「ISO12800をどう使うか」を考えられるようになったこと。

そこが今回、一番変わったところだったように思います。

次回は、今回の撮影で一部試していたMFについて振り返ります。


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